「戌の日」をご存知でしょうか?赤ちゃんがお腹に宿ってから、そんな言葉を初めて聞く人も多くなりました。昔からの風習で戌の日といわれる日に赤ちゃんが無事に産まれるように安産祈願をする日となります。
1年は『子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥』の十二支を繰り返します。その中の十二支のひとつの「戌」のことを指して「戌の日」といいます。今年は戊戌で12年に一度の戌年ですね。
動物である、犬は多産でお産が軽いことが特徴で一度にたくさんの子犬を産みます。そんな犬の力のように安産であるようにとの願いが込められています。
そして、その頃に日本特有ですが、腹帯という白く長い布いわゆる「さらし」をお母さんのお腹に巻きつけることで、お母さんに妊婦としての自覚をもってもらくことと、大切な赤ちゃんを守るという意味で代々習慣として行われきました。
戌の日は何をするのでしょうか?
実際に安産祈願で行うことは、地域によりしきたりや習わしにより違うでしょうが、一般的には安産祈願を行っている神社でお祈りすることです。
暦では、12日がワンセットで繰り返し365日を巡ります。12年に1度12日に一度のペースでめぐってくるのが戌の日です。そのなかで妊娠5ヶ月目の戌の日に安産祈願が行われます。
神社に行って、お祓いや祈祷をしてもらい、祈祷された腹帯を受け取ります。その腹帯は、神社で用意されている場合と自分で持参する場合があります。
地域によりお母さんが、腹帯を巻いて神社に参拝し、お祓いや祈祷を受けるという場合もあります。参拝予定の前には神社に連絡を入れて確認しておきましょう。
安産祈願で有名な神社は?
安産祈願を行う神社は全国に多数あります。「水天宮」は、福岡県の久留米水天宮を総本宮とし、安産や子授けなど子どもへの思いの、信仰が厚いことで有名な神社です。「水天宮」は全国各地にあります。
その地域により安産祈願を行ってくれる神社は「水天宮」以外にも多数あります。和歌山県で有名な神社をいくつか紹介します。
・淡嶋神社:和歌山市
・伊太祁曽神社:和歌山市
・熊野那智大社:東牟婁郡
・慈尊院:伊都郡
・丹生都比売神社:伊都郡
・玉津島神社:和歌山市
・鹽竈 (しおがま) 神社:和歌山市
・日前神宮:和歌山市
初穂料はいくら包めばいいのでしょうか?
神社で安産祈願の祈祷を行ってもらう場合は、初穂料を納めます。社務所の受付で手渡すことが多いです。紅白の蝶結びの水引きのついたのし袋に初穂料を入れて、上段には初穂料と記します。前もって準備しておきます。神社によって初穂料が設定されている場合がありますが、だいたいの相場は5000円~10000円程度と心得ておきましょう。
参拝する場合は、夫婦2人だけでも構いませんし、両家の両親と一緒に行ってもいいです。忙しいお父さん、お母さんに変ってお祖父さん、お祖母さんが参拝し安産祈願のお守りを預かってきてくれたなんて家もあります。
できれば、皆で参拝し赤ちゃんの無事を祈願してあげるといいですね。また、参拝する日は必ず戌の日じゃないとダメだというわけではありません。
戌の日を目安に参拝すればいいのです。神経質になりすぎる必要はありません。安定期、いわゆる、妊娠5ヶ月頃の一番体調が安定している時期を目安に、妊婦であるお母さんの体調を優先して、少しでも体調が気になるようでしたら、妊娠は非常にデリケートなので、体に負担がかからないように注意して決めればいいのです。
服装も特に決まりはありませんが、妊婦であるお母さんは、シンプルなワンピースなどで、失礼のないようにカジュアルになりすぎない服装が望ましいです。お父さんになる男性はスーツが無難です。
やはり、神社の神様にお参りするわけですから、肌の露出は控え、常識的な身なりを整えた服装でお参りしましょう。神社では靴を脱いで安産祈願を行う場合も想定して、足元の身だしなみをチェックしておきます。
戌の日は、暦を見ればわかります。一日一日に十二支がそれぞれあてられています。12日に1度めぐるようになっています。カレンダーに記載されている場合もありますし、産婦人科でも教えてくれるでしょう。
大安や友引、仏滅などの六曜とは関係ないので、気にする必要はありませんが、戌の日と大安が重なった日はやはり神社は込み合うようです。
2018年である、平成最後の平成30年の戌の日は、
1月16、18、30日、2月11、23日、3月19、31日、4月12、24日、5月6、18、30日でした。
6月からの戌の日と六曜を記しておきますので参考にして下さい。
6月11日(先勝)、23日(友引)
7月5日(友引)、17日(仏滅)、29日(仏滅)
8月10日(仏滅)、22日(赤口)
9月3日(赤口)、15日(先勝)、27日(先勝)
10月9日(先負)、21日(先負)
11月3日(先負)、14日(仏滅)、26日(仏滅)
12月8日(赤口)、20日(赤口)