四柱推命

干支について・十干の乙の性質

天滴髄から

「乙木雖柔。刲羊解牛。懐丁抱丙。跨鳳乘猴。虚滋之地。騎馬亦憂。藤羅繋甲。可春可秋。」

乙木は甲木とは違い柔らかい草木です。光である丙や丁があれば、己土である未か丑を制することができます。戊のような固い土や岩では制することは難しいでしょう。乙の性質から丁より丙の火に洩らすことを喜び反生といいます。

火は乙木が苦手とする庚金を制します。庚金は乙からすると草木を切るカマのようなものです。乙は、金水過多を嫌います。草木が育つ湿土が必要ですが、火を弱める晦火は嫌います。

・乙(きのと)は、木の弟です。木の弟ですが、草花をイメージしたほうが理解しやすいでしょう。

・生まれた日の干がの方は、甲木とは違い、材木として世の中に役立つようになることが目的ではなくて、美しい花を咲かして人の目を楽しませることが目標となり課題として産まれています。

草花が育つには光合成するために太陽の光()が必要で、枯れないように潤いが必要で(壬・癸)、世間の荒波である風雪に耐えるためには、垣根()も必要となります。

木に生まれ、寅卯辰の根を持ち甲木の幇助があれば藤羅繋甲となり季節を問わずに安泰な人生を送れます。

・夏以外生まれの乙木は、木の性質である湿木を強くする丙火は反生となり喜となります。

・陰干の性質は、陽干と違い弱いことをそれほど恐れませんが、水が多いことや金からの剋は嫌うことから、木日に根があったとしても、申酉大運で喜となることは少ないかもしれません。

藤羅繋甲とは?

四柱推命で使われる言葉で、藤羅繋甲(とうらけいこう)ですが、蔦などのある植物を思い浮かべて下さい。代表的な藤の花などは、そばにある何か大木に蔦を巻き付けて成長して花を咲かせます。

木をこの藤と見て、巻き付く大木を甲木として表現しています。木が弱い場合は、甲木が隣にあると立派に成長して花を咲かせるということです。

また、月干にある甲木より時干にある甲木の方がより良いとされています。単独で日柱の隣にあることから、他の影響を受けにくいからです。月干にあると年干からの影響があり日干の木を充分に支えきれないこともあるからです。

・月干甲木で年干己土の場合は、これは貪合と言いお互い合をむさぼり、日干の乙木には見向きもしないことなり、乙木の約に立ちません。

甲木以外でも下記のように、日干が陰干で弱い場合は喜となることが多いです。同一五行の陽干の時干が近いということは、時干は友人、目下のものなどの仲間の力が助けになるということです。

日主乙木←時干甲木

日主丁火←時干丙火

日主己土←時干戊土

日主辛金←時干庚金

日主癸水←時干壬水

・よく気がつき努力家で、神経質で小さいことを気にするように見えるが本心はそれほど悩んでいない。

・消極的な面がありときどきヒステリックでもあります。

・髪の毛が柔らかくて細いといわれています。

・優しそうな様子だが、人の言うこのは聞きません。

・自分の意見を曲げない、自分の意見が正しので折れない。