漢字

「維」の意味、由来、命名

「維」

「維」の漢字は、明治維新の「維」ですから、時代を新たにするイメージがあります。維新は「これ新たなり」と読み、「維」は「これ」と読みますが、この「維」の意味よりも、文の始めや句の中間において、文や言葉の口調やリズムを整えるという役割を指す方が多く使われているようです。

また、明治維新の維新は、中国の周の時代の大王である、文王が使った言葉、「周は旧邦なりといえど、その命は維(こ)れ新たなり(新しい天命を受けたり)」からきていて、すべてのことが改められて、すっかり新しくなるという意味となります。

明治維新では、維持、繊維といった、つなぎとめるや、つなぐの意味が込められているようです。維持するの意味から、何事も続ける意志や、持続力のある子どもにという意味や願いが込めてあげるといいですね。

大綱やつなぎとめる、続けるという意味のある漢字でした。「糸」が入ることで女の子らしい雰囲気を感じさせる漢字になります。

天を四隅で支えているといわれる、想像上の網を表す「天維」や大地を支える網である「地維」で使われることから、大切な意味を理解してその存在意義を伝えてあげるといいかも知れません。

漢字の由来や意味を知り、命名の参考にして下さい。

「維」の意味、由来、命名

会意兼形声文字です。「糸」はより糸を表し、「隹」は「唯」の漢字で説明したようにずんぐりとした小さい鳥を意味しています。ずんぐりした小鳥と木の棒を手にした様子の象形で一定の道筋に従うという意味から、つなぎとめる、しばるという意味に繋がっていきます。一点を糸でしっかりと繋ぎとめているわけです。

維は「つな」という意味があり、ものをつないでいる、つながる、保ち続けるとなり維持となります。繊維の「維」でも使われて、筋とか細い糸にという意味です。

維新の「維」でもあります。意味は、世の中すべてを新しく変えるという意味で使われています。「新」は、「辛」と「木」と「斤」を組み合わせた字です。

「辛」は取っ手の付いた大きな針を表し、位牌を作るとき針を木に向かって投げます。投げた針は神意によって選ばれた木にあたり、新しく切り出すことで、あたらしく、はじめやあらたの意味になります。神意によって選ばれた木を新しく切り出すことで、あたらし、はじめ、あらたなどの意味が生まれました。

画数   14画

音読み  イ

訓読み  ゆい

名乗り・名付け

(これ、しげ、すけ、すみ、ただ、たもつ、つな、ふき、ふさ、まさ、ゆき)

意味

1.つな、四隅を引っ張るつな、天幕などの四隅をつなぎとめるつな

2.つなぐ、網でひきしめる、また転じて体勢を引き締めて抑える

3.糸、筋、繊維

4.これ、次の語を指し示し協調する言葉

5.姓のひとつ

「維」を使った女の子の名前

「い」の読み方では、

「優維ちゃん」(ゆい)31画

「維織ちゃん」(いおり)32画

「千維ちゃん」(ちい)17画

「ゆい」では

「維夏ちゃん」(ゆいか)24画

男の子のでは

「い」では

「維吹くん」(いぶき)21画

「維月くん」(いつき)18画

「ゆい」で、

「維人くん」(ゆいと)16画

 

参照 学研 漢字源辞書

平凡社 白川静博士の漢字の世界へ