「男」
「男」の漢字は、まさに「おとこ」です。農作業などの力仕事では、男の力が絶対に必要です。力は、はたらき、はげむ、つとめるなどの意味が込められているようです。
農耕時代は土地を耕し、稲を植えて育て、収穫するまでに多くの人手が必要です。作業には、多くの人の働きも必要です。人々を指導し、働きを統率するリーダー的存在が必要でした。そういった強く、かしこいリーダー的存在に男の子は成長して欲しいです。
他の集団から狙われた場合に守ることも「男」の役目ですね。「男」とは、自分だけではなく、地域やその他の人々のために働く人のことも指します。
稲作が民族を形成してきました。その時に、田を耕し、力を発揮して男達が集団を作り、一族の父となり村や国を形作り、果てしない夢を見てきたのでしょう。本来は、女より男の方がロマンティストな面があるといいます。
誰かのために自分を顧みず働いて家族を養う役目を背負いながら、未来のために力を使う人であって欲しいです。男の子にそんな、人を思いやれる心と強さが宿るようにこの字を使って、男らしい名前を考えてあげて下さいね。
「男」の意味、由来、命名
会意文字です。田んぼの「田」に「力」ですね。耕作や狩りに力を出すおとこを示します。
「力」の部分は、農作業でつかう「耒」をかたどっています。「耒」は耕作の「耕」にも使われています。農地を管理する人が男だと言う説から、権力や地位に関係しているという見方が有力です。
「力」は、土を掘り起こす道具で、鋤(すき)を表しているそうです。鋤は土を掘り起こし、砂をかき集め、雑草の根を切るなど、多くの使い道があります。「田」は農地を表していて、「男」は、「田」と「力」を組み合わせて農地を耕す人を男と言ったそうです。
画数 7画
音読み ダン、ナン
訓読み おとこ
名乗り・名付け
(お、おと)
意味
- おとこ、女の対
- むすこ、むすめの対
- 息子が親に対して自分を指して言う言葉
- 爵位のひとつ、公、候、伯、子、男と五等爵に分けた5位
- 姓のひとつ
「男」を使った女の子の名前は、
男の子
「お」で、
「勇男くん」(いさお)16画
「哲男くん」(てつお)18画
「尚男くん」(なお)15画
「隼男くん」(はやお)17画
参照 学研 漢字源辞書
平凡社 白川静博士の漢字の世界へ
三省堂 例解奨学漢字辞典 第四版