「胎児ネーム」とは、まだお腹の中にいる赤ちゃんにつける名前です。赤ちゃんの名前が決まるまでニックネームで呼んであげることで、良い思い出になり、家族の絆を深めます。
赤ちゃんが産まれるまでの名前ですが、赤ちゃんをより近くに感じることが出来るとして、最近人気です。胎教に似たものがあるのでしょうね。
お母さんと赤ちゃんにもリラックス効果が期待できるようです。胎児に名前を付ける事で愛着が湧き、話しかけやすくなり愛しい存在を感じることができます。
胎児ネームを付けることで、お父さん、お母さんが親としての自覚が芽生え、愛着が湧き、両親だけでなく、お兄ちゃん、お姉ちゃんがいた場合も実感や自覚が芽生えて家族の絆も深まります。
お母さんの声は記憶に残ると言います。赤ちゃんはお腹にいた時の記憶があるのでしょうか?「お腹の中は暗くてあたたかかった」と話す子どもがいるなんていう報告もあるようですが、医学的にはまだ証明されていません。
おもしろい実験をしたお母さんがいます。
東京大学薬学部卒の厚生労働省管轄医療財団勤務を経て、お母さんになった、杉山奈津子で、著書に「偏差値29から東大に合格した私の超独学勉強法」などがある方のお話です。
胎内記憶に懐疑的で、ウソだと思っていたそうです。赤ちゃんが生まれてくるまでを大人が描いた絵本が曲者だと思っていたそうです。親や周りの大人が話す子どもが生まれるまでの過程の話が記憶に残っていて、自分の胎内記憶として刷り込まれるのではないかと分析していました。
そこで彼女は、そういった類いの本やお話を、息子から一切遠ざけ封印するという実験をしたのです。
そして、3歳になった息子に聞きました。「ママのおなかの中にいたときのこと覚えている?」と。返事は「覚えているよ」と。「どんなだった? ママの声聞こえた?」と質問を続けました。
すると、息子からは「ママは、ぼくのこと臭い臭いって言ってた」という驚愕の答えが返ってきて、驚いたようです。一体息子は何を言っているんだ?と思いつつ、「あったかかった? 冷たかった?」と聞くと、「すごい冷たかった」と。おなか中から見ていたお母さんは、嫌な感じです。
でも、実はこの話にはオチがあります。
生まれるまでは絵本は遠ざけていましたが、赤ちゃんの一般的な生まれ方、「ママのおなかからせまいトンネルを頑張って一生懸命通り抜けて生まれてくるものだ」という話だけは伝えていたのです。
ようやくこの時がきたと、「ママのおなかのトンネルを通り抜けるとき、どうだった?」と聞くと、案の定「大変だった」という答えが返ってきました。
しかし、それは全くの嘘でした!実は、彼は帝王切開で、産まれてきたのですから⁉本当のことを話すと、「あ、そうなの。じゃあ、それだね」と適当に返されたようです。
実験の被験者が私の息子1人なので絶対にとは言えませんがと前置きし、やっぱり、子どもって大人が話していることを聞いて、胎内記憶という自分の経験として話していているようで、彼の中にはまがいものの記憶が強く刷り込まれ、確立されているのだと彼女は結論づけています。